277:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:27:21.80 ID:XVB8s0iW0
こうして準備は整った。
戦いの段取りは至極単純。
魔帝軍が集結し、いざ進撃開始という寸前で、
その陣中にスパーダが単身で突入。
「時の腕輪」を用いて創造を機能不全にし、魔帝を殺害する。
もしくは殺害が叶わなければ、最低でも封印する。
エヴァは人間界側に残らざるを得なかった。
もともと戦士型ではないうえ、
「時の腕輪」製造によって消耗も酷かったために。
それゆえ、準備を終えた二人は
残り時間を大切に、穏やかに過ごした。
これまでと同じように語りあい、笑いあい。
そしてこれまでできなかったこと、
お互いに触れあったりもした。
深く愛しあい、ただの女と男として、ここに永遠の契りを交わした。
愛情を重ねる中で、スパーダは彼女のもとに生きて戻ることを誓い、
エヴァもそれを心から望んだ。
現実的には困難な約束だと互いに承知していたが、
困難だからこそ誓うことに意味があった。
愛の絆、未来への希望こそが、
戦う者にとって守るべき存在をより意識させ、
困難な場において強さになるのだから。
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