【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.2
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885: ◆vqFdMa6h2.[saga]
2022/03/17(木) 23:51:44.88 ID:ztf/P3ZF0

ルカ「……こんなの、ありかよ」


もはや小宮果穂の目は虚ろで、何も見ていなかった。
両腕を力なくだらりと下げ、背筋は折れ曲がり、口はだらしなく開けたまま。
もはや、そこに彼女はいなかった。


夏葉「……果穂、よく頑張ったわね……果穂……果穂……」


その抜け殻を小金持ちは抱きしめて、すすり泣く。
涙が頬を伝って小学生の顔に落ちたが、それでもなお反応の一切を示さない。


こんな幕引きがあっていいだろうか。
私たちは、自分たちが生き残るために犠牲となる人間を選ぶ学級裁判に臨んだ。
どんな結論が出ようとも、私たちはそこから逃げ出さず向き合うその覚悟を決めた。
決めていた、はずだった。
蓋を開けてみると、そこにあったのは最もいとおしく、最も希望の象徴に近しい存在の裏切り。そしてそれで事は終わらず、その希望の象徴はもはや絶望に堕ちるでもなく、自壊してしまった。


私たちはきっと、それでもこの票を崩壊したそれに投じて、生き永らえる。
それは分かっている、そうしなくてはならない。
そうでなければ、裁判に挑んだ意味も、ここまでに二人を犠牲にしてきた意味も失われてしまうから。
頭ではそう理解しているのに、このモヤモヤと、その中に沈む真っ黒な何かが頭から離れず、私たちは硬直してしまった。


果穂?「……あ、あ」


私たちがここまで選んできた道は、本当にあっていたのだろうか。
思わずそんなことが頭によぎってしまった。




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