【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.2
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491: ◆vqFdMa6h2.[saga]
2022/03/06(日) 22:31:14.00 ID:6WraeaE50
【トイカメラを渡した……】

ルカ「ガキ向けのちゃちなカメラだけどよ、お前なら結構楽しめんじゃねーか?」

夏葉「まず、立たないとダメでしょ?」

ルカ「……あ?」

夏葉「それに、被写体を探して……シャッターを切る」

夏葉「見たいと思ったら現像までしなくちゃいけない。そんな工程が無駄にかさむ動作、私はやりたくないわ」

ルカ「……お、おいおい」

夏葉「そんな無駄を踏むぐらいなら、私は一分一秒でも長く眠ることを選ぶわ!」

(チッ、普段のこいつなら喜んだだろうに……)

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他の連中に比べると、こいつの世話はだいぶん楽。
素行がぐうたらな分、寝かしつけたり、暴走を行ったりしないように監視する手間はだいぶん省けている。
とはいえ、容体が急変するとも限らないのでそばに入れる限りはちゃんと見てやらないとな……

夏葉「……ぐごご」

ルカ「……ったく、こんなアホ面こいて寝てるってのにやべえぐらいの高熱なんだもんな」

ルカ「……」

ルカ「そろそろ氷嚢の氷も溶けんな、入れ替えてやるか」


そう思って席を立ち、背を向け、冷蔵庫に向かおうとした瞬間。


夏葉「……ルカ?」


背後から私を呼び止める声。
ただ、その声色は病院に来てから聞き続けたそれとは違う。
私を小間使いにしようとする、怠惰な呼び声ではない。
数日前までの、私たち生き残っているメンバーを引っ張っていくリーダーとしての声色。
いつもの小金持ちの声を、そこに写し取っているように感じた。
思わず私は即座に振り向いた。


ルカ「ど、どうした……!?」


だが、そこににいた小金持ちの姿は……想像とは違っていた。
布団をくしゃくしゃに手繰り寄せるようにして、しおらしく肩を落としている……落胆の表情だった。


夏葉「ごめんなさい……こんなことになってしまって」


時々私も病気でうなされているときに、妙に冴えてしまう瞬間がある。
たいていが未明だとか深夜だとか、そういう冴えても仕方がないタイミングで、自分の身の上を呪うほかにやることもないそれ。
今のこいつはその妙な冴えのせいで、隠しているはずの本音を吐露してしまっていた。


夏葉「智代子に果穂……そして、283プロのみんな……この島にいるのは多くが私よりも年下でしょ……?」

夏葉「だから……私が、守らないと……助けてあげないと……その責任があるって言うのに……」

夏葉「こんな、病気なんかに……侵されて……」

ルカ「……お前」


私よりも背丈もそれなりに大きいはずの小金持ちの姿が、なんだか妙に小さく見えた。


1.いつ誰がお前にそんな責任背負わせたんだよ
2.自分を追い込む必要なんかない
3.自由安価

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