68: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:49:51.58 ID:86/EQe0g0
門から玄関までかなり歩き、玄関で靴を脱ぐ。
その動作や課程ひとつひとつに、朋花がこの大きなお屋敷のお嬢様だという実感が伴う。
廊下を歩いていると、朋花はある部屋の前で膝をついた。
手を揃えて頭を下げると言った。
「ただいま戻りました。朋花です」
「うむ」
部屋の中から声がする。
初老の男性と思われる声なので、もしかしてこれが朋花の言っていた『お爺様』かも知れない。
「誰か他にそこにおるのか?」
「はい〜。学校の友人です〜」
ほう、という呟きのような声が聞こえた。
「茶室を使うといい」
「ありがとうございます〜」
朋花はまた頭を下げると、そう言った。
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