25: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:15:19.36 ID:86/EQe0g0
そう、彼女は言った。私が昨日のあの濃青のラナンキュラスが好きだからあの花束が作れた。それなら朋花は、どんな花でどんな花束を作るのだろうか。
「私、朋花がどんな花束を作るのか見たいな」
「はい〜?」
「ね、作ってみてよ。もちろん使った花のお金は、私が出すから」
最初は驚いた顔をした朋花だったが、すぐまたいつもの笑顔に戻って言った。
「大散財になってしまっても、いいんですね〜?」
「え?」
私がなにかを言う前に、朋花はもう花を選び始めている。
「今日うかがった時から、気になっていたんですよね〜」
朋花が手に取ったのは、アジサイだ。まだはしりだけあって値段も……
「ま、待って! それ1本で3500円もするんじゃない!!」
「3本ほどいただきましょうか〜」
「やめてーーー!!!」
「あら、こんなところにプロテアとトルコキキョウが〜」
止めてもやめない朋花による花束は、確かに見事だった。
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