【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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687: ◆/4adlfiarI[saga]
2022/06/11(土) 17:56:31.28 ID:gSjxs612O


「なかなか良い雰囲気の店だったな。落ち着いて過ごせた」

「で、ですねえ……」

風祭さんは外に出ると軽く伸びをした。涼しいそよ風が彼の髪を揺らす。

「じゃ、じゃあ、トレセン学園に戻りますか」

「ん?何か言いたいことがあるんじゃないのか」

「うぇっ!!?」

急に話を振られて腰が抜けそうになった。

「ど、どうしてそんな!?」

「いや、途中から俺の方をじっと見てただろう。決して不快じゃなかったが、話でもしたいのかと思ってた。
あそこだと会話できる空気じゃなかったしな。場所を変えて、話せる場所に移動しようかと、な」

顔が真っ赤になって茹で上がりそうになる。……見つめてたの、気付かれてたんだ。

「い、いやっ、本当に、何もないんですヨ?……本当に……」

このまま消えてしまいたくなる。あー、本当に私ってダメだ……。なんでここで誤魔化そうとしちゃうんだろう。


ふと、風祭さんとの距離が近くなったのに気付いた。頭をわしゃわしゃとやられている。


「……何もないわけがないだろう。鈍感な俺でも、さすがに気付く」


「……え?」


少しだけ、彼が息をついた。


「まず、最初に言っておく。俺とスカイとは大分歳が離れている。ちょうど一回りぐらいか。
だから、すぐにそういう関係にはなれない。そもそも、色恋よりもまずレースだ。俺にはお前を日本一のウマ娘にする責務がある」

「……はい」

分かっていた。風祭さんの性格上、私の気持ちが知られたらそういうことを言うであろうことは。
私はまだ中等部だ。大人の彼とは、大分年齢も違う。私のこの感情だって、ただの憧れに過ぎない。そんなのも分かってる。


でも、こうやって面と向かって言われると……さすがに凹むなあ……


目から熱いものが込み上げてきた。……だから知られたくなかったんだ、この気持ちは。




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