【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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112:名無しNIPPER[saga]
2022/01/15(土) 23:28:51.60 ID:PShYBsyPO
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「おはようございます!トレーナーさん!」

待ち合わせより10分早く来たというのに、バクシンオーはもう待ち合わせの門の前にいた。彼女が時間より遅れたことは、一度たりとてない。

「相変わらず早いな」

「はい!学級委員長たるもの、皆さんのお手本でなければなりませんから!」

「結構。……何分前からいた?」

「はい!30分前です!」

……単にせっかちなだけかもしれない。まあ、悪いことではないのだが。

「まあ、いいだろう。……ん、来たな」

向こうから小柄な男女の二人組がやって来るのが見えた。アリーム君とマックイーンだ。
こうして見ると、中学生の初々しいカップルに見えなくもない。実際、マックイーンは中等部3年なのだが。

「お待たせしました」

「ごきげんようですわ、天王寺トレーナー。いつもお世話になっております。バクシンオーさんもご一緒ですのね」

どこか落ち着かない様子のアリーム君とは対照的に、マックイーンはいつも通りの調子で言う。

「うむ。今日はチートデイだからな。これもトレーニングの一環、というわけだ」

「はい!ちーとでいの後は、体がよく動くのです!ハーハッハッハ!」

「『チートデイ』?」

「説明は車の中でしよう。休日のドライブとしゃれこもうか」

駐車場には、愛車のアウディA4が停めてある。助手席にアリーム君を、後部座席にバクシンオーとマックイーンを乗せ、車は心地よいエンジン音と共に滑り出した。

「目的地は横浜なんですよね。ボクは地理には詳しくないんですけど、横浜のどこですか?」

「菊名という駅にまず向かう。そこでスイーツを買って、電車で隣の大口駅に行きラーメンを食べよう。
今の時刻からなら、ちょうど昼の部が始まる頃には着くな。かなり並ぶが、そこは勘弁してほしい」

後ろからパン、手を叩く音が聞こえた。

「横浜ですの!?横浜と言えば、かの名店『ユウジアジキ』もありますわね!ひょっとして、そこが目的地ですの?」

「『ユウジアジキ』は北山田だから、少し離れているな。今日は『ラトリエ・ドゥ・アンティーク』に行くつもりだ」

「どういうお店ですの?」

ハンドルを首都高方面に切りながら、ミラー越しにマックイーンを見る。

「2019年に世界のパティシエコンクールで優勝したオーナーシェフが開いた店だ。もとは石川町にあった店だが、手狭になったらしくてな。最近、菊名に移転したと聞いた」

「世界一ですの!!?さすが天王寺トレーナー、よくご存知ですのね」

「何、私たちの目的である『中華そば高野』が近くにあるから知っていただけだよ」

「素晴らしいですわ。そのスイーツ、いえ食への探求心、見習わなければなりませんわ」

「そうです!トレーナーさんは何でも知っているのです!」

バクシンオーもマックイーンも何か勘違いしているようだ。そこまで大したものではないと思うが……



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