3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/14(火) 23:28:51.48 ID:a+c5MMQsO
「あのね、純。こう見えてもパパは高校時代モテモテだったんだよ」
「えーっ!? 嘘だぁー!!」
「嘘じゃないよ。ママ、負けそうだったよ」
「ええーっ!? ママがぁー!?」
淳平くんはモテた。あたしもそれなりにモテたけど、淳平くんの周りには素敵な女の子ばかりだった。それぞれ好きになった理由は違うと思うけど、今思えば懸垂がきっかけのあたしがよく勝てたと思う。うん。頑張った。
「最後の最後までヒヤヒヤしたよ」
「ほかのひとにあげれば良かったじゃん」
「そしたら純は生まれてこなかったでしょ」
こうして家庭を持ってつくづくあの時頑張って良かったと思う。正直、何度淳平くんから手を引こうと思ったことか。でも駄目だった。あたしには、あたしをワクワクさせてくれるのは淳平くんだけだった。だからね純。
「パパ似は褒め言葉だぞ」
「ぜんっぜん褒められてる気しない……」
「だってママ、パパのこと大好きだから。だから、パパに似ている純も大好きなんだぞ」
もちろん自分に似ている平司のことも大好きだけど、純にはどうしてもパパを重ねてしまう。ていうか、淳平くんは高校時代から髪の毛サラサラでわりとかわいい顔してたし。その血を引く純は昔読んでた少女漫画に登場する"藤岡ハルヒ"みたいであたし好みだし。まあ、それを言っても伝わらないだろうケド。
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