式波・アスカ・ラングレー「Hallo / Wie geht's?」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/11(土) 22:51:08.37 ID:jv3ea82OO
「そうだね。それは云うべきだと思うよ」
「なんでよ」

何かを手伝うのは結局自分への皺寄せを避けるためでその逆もまた然り。或いはありがとうと伝えることで自分が相手に迷惑をかけた時の為に貸しを作る意味合いもあるだろう。

「ありがとうって言葉が嬉しいから、かな」
「なにそのくだらない理由」

馬鹿みたい。結局気持ち良くなりたいだけ。

「厚意って、そんな薄っぺらいわけ?」
「たしかに薄っぺらいかも知れないね」
「だったらありがとうなんて云わない」

的確なアシストは出来て当たり前。それを褒めるほうがプロを侮辱している。とはいえ周囲に目を配ることもまた必要不可欠な矛盾。

「じゃあ、式波はどんな時にありがとうって感じる? たとえばでいいから教えてよ」
「そうね……なんだろ」

私だってたまには感謝することはある。たとえば朝が弱い私を毎日起こしてくれたり、美味しい食事を作ってくれたり、我儘に付き合って有給取ってくれたり。そんな当たり前。

「……Danke」
「え? 今、なんて言ったの?」
「ふんっ……どうでもいいでしょ」

自分が気持ち良くなるために云う感謝は相手に伝わる必要はない。そう私が決めたから。


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