7:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/07(火) 23:33:14.20 ID:Jpv9BGeKO
「さてと。じゃあ、そろそろ……」
「桐乃」
「ん? どったの?」
「お前はかわいいよ。俺の最高の『妹』だ」
「……あんがと」
危篤な兄だ。しかし、価値観は人それぞれ。
「だから、頼む!」
「だめ」
「そこをどうにか! この通り!!」
まるで童貞の兄が妹に筆下ろしを頼むかのように懇願する様は憐れで惨め。私は訊ねる。
「あんたは私にどうして欲しいの?」
「頼むから……」
震える京介の後頭部を上から見つめて、背中の上に乗った私は、ごくりと生唾を飲んだ。
「兄ちゃんにおしっこかけるのだけは……」
「だめ」
ちょろりん氏っ!
「フハッ!」
ああ……私のおしっこで京介が溶けてゆく。
「あんたは一生『あたし』の兄貴だからね」
ちょろろろろろろろろろろろろろろろんっ!
「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
ふぅ。すっきりした。私は本当に幸せ者だ。
「うーん! 妹のマーキング最っ高ぉーっ!」
「ねえ、京介。確認なんだケド……」
「なんだ兄ちゃん賢者タイム真っ最中だぞ」
「知るかっての。あんたは私のなに?」
「兄ちゃんは、桐乃の兄貴で便器だぞ」
「ふんっ…………わかればいいっての」
よしよしと調教済みの兄貴の頭を撫でる私はやっぱり自分が嫌いで、こんな妹は可愛くないって思うけど、兄貴ならこう思うだろう。
【俺の妹がこんなに最高なわけがない。】
FIN
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