カルネアデス・プリズム(名探偵コナン×竜とそばかすの姫)
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46:探竜唱 ◆2k5pFFm6nI[saga]
2021/11/21(日) 02:02:36.79 ID:uvgegesY0

「私は外科医です。かつては救急医療の一線にもいました。
私の知見経験からも回答は毛利さんと同じものになります」

「分かりました」

頭を下げた女性部長は、
警視庁の外勤警察官用制式携帯電話であるピーフォンを取り出すと、
長机に置いた名刺を撮影してメール機能を操作する。
そして、かかって来た電話と少し話をしていた。

「改めて申し上げます。この人数で移動すると却って現場の痕跡が壊れます。
このまま指示があるまでここを動かない様に協力をお願いします。
お待たせしました。大変な所をすいませんが、
少しお話を聞かせてもらえますか?」

女性部長は、ピーフォンを使いながら椅子に掛ける被害者に労わりの声を掛け、
彼女とペアで動く精悍そうな男性警察官が他の面子を誘導する。
その後の状況は、「名探偵」として秘かに活躍しているコナンにとっては
少々やきもきさせられる状況だった。
今、室内にいる警察官は、カヌー大会の警戒の為に
会場周辺を警邏していた交番勤務の巡査部長と、
駐車場にパトカーを駐めて、防犯パトロールを兼ねて
制服のまま住民センター売店に向かっていた自動車警邏隊の二人になる。
この三人と、やはり交番勤務で
上司の巡査部長と共に会場周辺を警邏していた男性巡査長が
警視庁本部に始まる無線連絡を受けて真っ先にこのフロアに到着、
交番組の内、巡査部長が室内、巡査長が廊下の配置となっていた。
自動車警邏隊の女性巡査部長が被害者に聴き取りを行い、
そのやや年上の部下である男性巡査が
小五郎から聴き取りを行いながら一同を集めている為、
コナンとしても余り保護者としての小五郎や蘭の面子を潰す勝手はし難い。
加えて、その両者の間で交番勤務の巡査部長が所轄の先着前線として
無線に掛かり切りになっていた為、
只でさえピーフォンのメール機能を通信に多用している
被害者側の聞き取りがなかなかコナンの耳に届かない。


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