カルネアデス・プリズム(名探偵コナン×竜とそばかすの姫)
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110:探竜唱 ◆Eoymg2mZ2w[saga]
2022/07/08(金) 02:43:04.47 ID:h31v0oL20

「Ms.Watson。この場合、僕はどんな顔をすればいいのかな?
普通だったら怒ると思うんだけど」

「それで正解じゃない?
流石にこの状況で笑えるアドバイスをする度胸は私にはないわね」

「OK、じゃあこれは僕の意思だ。
不条理もここまで来ると漫画染みて笑わずにはいられない」

哀の返答を聞いた路留が軽く肩を竦めて口角を上げた。

「お立合い」

ぱんっ、と、柏手を打った路留が、それと共に伏せていた顔から
すうっと上目で小五郎を見る。

「ちょっと、どうするのよこれ?」

「どうにもなんねーよ」

哀とコナンが、焦りに満ちた小声で言葉を交わす。

「麻酔銃も誘導も、おっちゃんや蘭や園子ならまだしも
これでミチルにバレるなとか無理だ。
大体、眠らせてもまだ喋る中身が決まってねーし。
最悪、ミチルには土下座で秘密を守ってもらうから
その時はオメーも覚悟決めてくれ」

「あ゛ー、冗談じゃないわね」

コナンと哀がごそごそ囁き合っている間にも事態は進む。

「さて、問題は犯人が何処からこの建物を脱出したかだ」

言いながら、路留はスマホを操作する。

「この建物は、北側に裏山に繋がる林、南側に正面玄関がある。
そして、このフロアはエレベーターホールを出たら廊下、
一本の廊下の北側と南側に部屋が並んでいる作りだ。
この部屋があるのは南側だね」

路留が、この周辺を表示した地図サイトを示して言った。



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