安価とコンマで『剣と魔法のRPG』をイチから作る
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696: ◆0UPy0Q6GXwAs[saga]
2021/11/08(月) 18:20:35.76 ID:C7wxdQ5vO
ギールはグレイスから紙を貰い、内容を確認する。

ギール「……これは……」


『緋色の剣を構えたギールは、深く息を吐く。激しい戦闘が終わったようだ。』

『ギールの前にいるのは、瀕死の状態のドラゴンだ。その巨大な体はほとんど動いていない。』

『ギールの近くには仲間がいる。その中の一人が、リーフィアに似ている。とても……似ている。』

『ギールは竜にトドメを刺そうとする。ギールは非常に辛い表情をしている。トドメを刺したくないようだ。』

『だが……最終的に、ギールは剣でドラゴンの首を刎ねた。』


ギール「……何ですか、これ……!?」

グレイス「知らないわよ! 私が聞きたいわ!」

グレイス「あんた、これを見て何か思い出さないの?」

ギール「……すいません。何も……」

ケルヴィン「ちょっと見せてくれよ」バッ

ギール「あ」

ケルヴィン「…………」

ケルヴィン「……グレイスちゃん、君の魔法って間違ったりしないのか?」

グレイス「……どうやらもっと強い奴隷契約魔法を掛けてほしいみたいね……」

ケルヴィン「ち、違う違う! グレイスちゃんを疑ってるわけじゃねぇって!」

ケルヴィン「ただ……あまりにも有り得ねぇ内容だからよ……」

グレイス「……それはまぁ、否定しないけど」

グレイス「でも、それは間違いなく過去にあった映像よ。魔法で記憶が改変されていても、私には過去がそのまま見えるし。内容が抽象的に見えたりもしないから、ドラゴンが何か恐ろしいものの比喩ってわけでもない」

グレイス「……正真正銘、その記録はあなたの過去なのよ、ギール」

ギール「…………ともあれ、ありがとうございます」

グレイス「お礼なんていらないわ。代わりに何か思い出したら説明しなさいよ」

ケルヴィン「……ドラゴン型ロボットって説は?」

グレイス「……それが一番有り得る説かもしれないわね、悔しいけど……」

ケルヴィン「悔しい!?」

ギール「…………」

ギール(俺は、過去に一体何を……?)


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