安価とコンマで『剣と魔法のRPG』をイチから作る
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242: ◆0UPy0Q6GXwAs[saga]
2021/10/14(木) 00:37:04.16 ID:onZqyY4vO
ライオネル「自己紹介は終わったかな?」

リーフィア達を助けた男は、爽やかに笑った。

ギール「あなたもありがとうございました。あなたがいなければ、俺はまた入国拒否でしたよ」

リーフィア「わ、私も……ありがとうございました……」

ライオネル「お礼なんか要らないよ。そんな物貰っても、僕には何の得にもならないからね」

リーフィア「え……」

ライオネル「等価交換だよ、リーフィア君。受けた恩は返す。これは人間社会の常識だと思うけど?」

ギール「はぁ……まぁ、それはそうですね……」

ライオネル「あぁ、安心すると良い。君達が何者かは詮索しないよ。僕には関係の無い事だし」

ライオネル「僕はライオネル・ヒューマン。『大国』北部軍閥の幹部だ」

ギール「……タイコク?」

ライオネル「……それも覚えていないのかい? まぁ、それは良い。追々学んでいきなよ」

ライオネル「君達には、僕に力を貸してほしいんだ」

リーフィア「ち、力って……私にお役に立てる事なんて……」

ギール「俺は記憶無いんで何とも……」

ライオネル「大丈夫。僕の“目”に狂いは無いよ」

ライオネル「僕の家系魔法は『審美眼』。君達の価値を明確に理解する素晴らしい魔法さ」

ライオネル「君達は二人とも良い家系魔法の持ち主みたいだね。特にギール君は非常に強い家系魔法も持っているようだ。もちろん、リーフィア君の家系魔法も充分魅力的だよ」

リーフィア(『審美眼』……! そんな魔法が……!)

ギール「俺の覚えてない家系魔法の事も分かるんですか!? じゃ、じゃあ、俺の記憶とか経歴とかは……!!」

ライオネル「残念だけど、そこまでは無理だね。僕の『審美眼』は 君達の家系魔法を知る事ができるだけなんだ。本当は人間よりも無機物に有効な魔法だからね」

ギール「そ、そうですか……」

リーフィア(良かった……という事は、私が王族だって事はバレてないんだ……)

ライオネル「君達の家系魔法は実に珍しい、そして僕の目的に有効だ。手を貸してくれると嬉しいんだけどねぇ」

ライオネル「場合によっては、もう一度検問所職員を呼ぶ事を考えねばならないなぁ」

リーフィア(……それに、今分かった)

リーフィア(この人、全然良い人じゃない……!)

リーフィア(でも……逆らって変な事されるのも嫌だし、何よりギールさんに迷惑が掛かるかも……)

リーフィア「……分かりました。取り敢えず、話だけ聞きます」

ライオネル「……悪くない返答だ」

ライオネル「来たまえ、馬車を用意してある」


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