【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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名無しNIPPER
[saga]
2022/01/06(木) 20:38:11.46 ID:IAxiRtZs0
そしてそのままカズミとエヴァは以前のように目隠しをされると彼らの隠れ家へと連れて行かれた。ただし今回は拘束される事もなく、落ち着いて過ごすことのできる個室を与えられた。
「...お姉ちゃん...」
すぅ、すぅ、と寝息を立てながらベッドで寝ているエヴァがそう寝言を呟いた。
椅子に座っていたカズミはその言葉を聞いてエヴァの方を見る。
「彼女は大丈夫かな?」
正面に座る男の言葉によって、カズミの意識はエヴァから引き戻された。
「はい。ありがとうございます...ゼウス、さん」
「なら良かったとも」
そう言ったゼウスの表情は笑顔だ。それでもカズミには彼の瞳の奥に何らかの激情が宿っているように思われた。
「ですが、どうして私とエヴァを助けに?そもそも何故あそこに居ると知っていたんですか?」
「何故、か。それは立場が異なるとはいえ、君もまたこの星を守ろうとしていると、以前話した時に感じたからさ。場所に関しては──」
ゼウスがチラリとエヴァを見る。
「ノア君が教えてくれたよ。詳しくは彼に直接聞くといい」
「そう、ですか」
「それで、君たちはこの後どうするつもりだい?」
思わぬ質問にカズミは目を見開いた。
「どうするって...貴方たちに囚われるんじゃないんですか?」
「ハハハハ。まあ、そうなんだけどね」
一瞬でも逃してくれるのではないかと考えたカズミは、そんな自分を諌めるようにため息をついた。
「ただ、このまま特務機関に居続けるのかい?」
「え?」
「君がどれだけカナアンに捕まっていたのか正確なところは分からないが、我々がその事実を把握してから少なくとも1ヶ月以上は経過しているよ」
「そんなに...!」
度重なる尋問によって時間の感覚を失っていたカズミは捕まってからそれだけの日が経っていたことに驚いた。
「これだけの時間が経っているにも関わらず、君を助けたのは我々だった。これが何を意味するか分かるかい?」
ゼウスは顎の前で両手を組むと、カズミの眼を見据える。
「分かるかい?君は見捨てられたのさ。いや、最初から捨て駒だったと言う方が適切かな。彼らは目的のためなら手段は選ばない。君にも思い当たるところがあるんじゃないかな?」
「...」
カズミの脳裏にサノスの面影がよぎる。彼女の心に揺らぎがあると見たゼウスは更に続ける。
「そもそも特務機関への参加だって本意じゃなかったんだろ?それなら、私たちに加われとは言わないが、改めて自分の存在理由を考えてみたらどうかな?」
その言葉をきっかけに何人もの言葉を思い出す。
『ああ、それと。後輩よ、こういった時は自分を見つめ直すのがいい、深いところまでな』
『どうすべきか悩んでいるなら己を信じろ。その結果どんな事が起ころうとも、そのケツは姉であるアタシが拭いてやるってな』
「私は──」
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01〜20 カズミ、ガーディアンオブエデンに協力
21〜60 カズミ、独自路線へ
61〜 カズミ、特務機関に残り続ける
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