【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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748:名無しNIPPER[saga]
2021/12/22(水) 21:57:06.38 ID:fcELccer0
「サノスさん」

サノスはカズミの呼びかけに返事こそしなかったが、彼女の目を見つめた。

「もう傭兵なんて辞めにしませんか?」

「は?」

「ご家族とご自分の為に傭兵をしてるんですよね。でも...肩代わりした借金を返すためとはいえお金で人に暴力を振るうなんて、本当にサノスさんのやりたいことですか?」

カズミの問いを聞いて、サノスの瞳が揺れる。

「...借りたものは返す。自分が借りたものじゃなくても、俺が引き受けると言ったんだ。そう言った以上は約束は守らないと」

「真面目なんですね」

真面目すぎるくらいだ、とカズミは思った。

「...融通が効かないだけだ」

「とにかく傭兵は好きでやってる訳じゃないんですよね?それなら私達が借金を清算します、ご家族への支援だって。協力してくれるなら...いや、協力してくれなくてもこれはお支払いします!居なくなったご友人だってお探ししますよ!」

「...そんな事を言って上司に怒られないのか?」

カズミに対しサノスはただ純粋な気持ちで疑問をぶつけた。

「あ...えっと、な、なんとか納得させます!ボイコットだってやってやりますよ!」

その様子を見ていた職員は思わず頭を抱える。

(な、何言ってんのカズミちゃん!!)

それとは対照的にサノスは思わず吹き出した。ひとしきり笑って落ち着いた後、彼は口を開いた。

「お前バカなんだな」

俺も人の事は言えないか、とサノスは呟いた。

「...どうしてそこまで熱心に?」

「サノスさんの言う通り私はバカですから、思ったまま動いてしまうんです。...つまり、サノスさん、私は貴方がとても良い人だと、そう思ったんです」

↓1
01〜65 成功
66〜 失敗

今日はここまで。


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