【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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662:名無しNIPPER[saga]
2021/12/08(水) 19:20:18.71 ID:YlTd32wT0
案の投下ありがとうございます。


カズミは自室でアルトから貰った名刺を眺めていた。

(あの後ちゃんと帰れたのかな...。それにお父さんとお母さんの事も気になるし、電話しようかな?でもなぁ...)

カズミは暫く項垂れた後、両頬を叩いて気合いを入れた。

「よし、電話しよう!」

特務機関から支給されている携帯を操作してアルトの番号を打ち込んだ。

「もしもし?」

アルトの声だ。

「わ、私だ」

「は?...ああ、命の恩人か」

「無事に戻れたのか?」

「何だ、心配してくれてるのか?」

アルトは暖かい声色で、それでいて揶揄うような調子だ。

「ま、まあな」

「安心しろ、何ともないよ。ネタがないんで上司にはどやされたけどな」

それを聞いてカズミは安心した。

「なら良かった。ところで...」

口籠もりながらカズミは続ける。

「その、無事に戻ってから家族には会ったのか?」

突然の話題転換を受けて、アルトは暫し思案する。

(カズミの奴、父さんと母さんの事を聞きたいのか?...少し意地悪してやるか)

「何でアンタがそんな事を気にするんだ?」

「い、いや、その、単なるきょ、興味だよ」

慌てふためくカズミの声を聞いて、笑いを堪えながらアルトが返事する。

「ふっ...。ああ、会ったよ。元気にしてたさ」

「そ、そうか。良かった」

「おいおい、何でアンタがそんなに安堵するんだ?」

久しぶりの妹との会話で気分が上がっているのか、柄にもなくアルトは揶揄い続ける。

(ま、まずい。これ以上話してるとボロが出そう!...もう十分でてるかもだけど)

「ふ、深い意味はない。もう切るぞ」

「分かった。...またいつでもかけていいからな」

「...ああ」

カズミはそう返事すると電話を切り、ため息をついた。

「この調子じゃまた電話するにしても疲れが溜まりそう...。でも、元気出たかな!」


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