【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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440:名無しNIPPER[saga]
2021/11/07(日) 22:58:45.55 ID:Ua832dei0
3 ガルー

カズミはリラクゼーションルームでエヴァと一緒に映画を見ていた。

「うーん、イマイチだったなぁ。エヴァは?」

視線を横に座っているエヴァに移す。どうやら知らぬうちに眠っていたようだ、寝息を立てている。

「おーす、カズミとエヴァ」

カズミは唇に人差し指を当てながらガルーの方を見た。

「おお、寝てんのか。悪い」

「ガルーさん。気分転換ですか?」

どうやらガルーは漫画を読みにきたようで、何冊か抱えている。

「ああ。次の休暇まで随分先だからなぁ、仕方なくここで息抜きすんだよ」

「そういえば私は以前休暇じゃないけど外出許可を貰いましたよ。エヴァと一緒に街に出かけました」

「へー、そいつはいいな。まあ、休暇も完全に息抜きできるわけじゃねえけど」

どういう事ですか、とカズミは首を傾げた。

「ああ、カズミは知らなかったか。休暇のときも特務機関の監視がついてんだ」

「え」

「仕方ないとはいえ、うっとしいぜ」

カズミは以前エヴァと外出したときも誰かに監視されていたのだろうかと考えた。

(もしそうなら割とはしゃいでたから恥ずかしい...!)

「そ、それにしても休暇って、ガルーさんは何するんですか?イマイチ想像がつきませんが」

「俺か?俺は...墓参りにな」

「墓参りですか?」

「ああ。実は俺、元マフィアの一員だったんだ」

「ええっ!本当ですか!?」

大声をだすカズミの口をガルーが押さえ、エヴァを指さした。

「おっとと。...それにしても意外です」

「そうか?」

「でも、それならどうして特務機関に?」

ガルーの顔が少し曇った。

「まあ、色々あってな。ある日競合相手のハイオネル・ファミリーの支部を仲間と一緒に襲うよう言われたんだ。あの時の俺は組織を信じてたから、従ったんだ。だけど向こうは知ってた、待ち伏せされたんだ」

ガルーは拳を握りしめた。

「そんで命からがらアジトに戻ったんだが、オマエらの事など知らんといきなり撃たれてな。俺は何とか逃げられたが、仲間は死んじまった。...詳しくはわからないがハメられたのさ」

「ひどい...」

「そんでその後助けてくれたのが特務機関で、後はまあ、なし崩し的にな」

「そうだったんですか...」

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