【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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427:名無しNIPPER[saga]
2021/11/07(日) 20:42:53.68 ID:Ua832dei0
3 シエラ=レオネ

時刻は14時頃、遅くなってしまったが昼食をとろうとカズミが食堂に向かうとシエラ=レオネが食事をしていた。

(あれ、長官だ。いつもお昼時は部屋にいるのに)

カズミはカウンターに陳列された料理をいくつかとると、シエラ=レオネの真正面に座った。

「む、カズミか」

「こんにちは、長官。どうして今日は食堂に?」

シエラ=レオネはカズミを見ると、口に含んでいたものを飲み込んでから話しだした。

「今日は、というか、私はいつもこの時間に食事をしている」

「そうなんですか?」

「ああ、混雑は避けたいからな。それに部下も私がいるとあまり心地良くないだろう」

「そ、そんなことないと思いますよ」

「それよりも私に何か用か?」

そう言いながらシエラ=レオネは慣れた手つきでナイフとフォークを動かす。

(すごい上品な所作だなぁ...私とは大違いだ)

「えと、考えてみれば、私ブルトニアのことよく知らないなと思って。例えば...メルクリウスの違法売買とか。是非ご教授いただけたら、と」

カズミの言葉を聞いてシエラ=レオネの眼光が鋭くなる。

「誰から聞いた」

「ゼウスからです」

カズミはシエラ=レオネの目を正面から見据える。

「そんな目で見るな...メルクリウスの件については大統領も苦心していらっしゃる。軍部が主体となってやっているそうだが、大統領もあまり強くは追及できないようだ。議会が支援している節もあるしな」

シエラ=レオネはナフキンで口を拭くと、水を一口飲んだ。

「全く頭が痛くなる話だ。内輪揉めをしている場合ではないというのに」

「そうなんですか?」

「ああ。ただでさえガーディアンオブエデンの襲撃が増加しているというのに、一時は落ち着いていたカナアンの情勢が不穏になっている。中央大陸での不穏分子の活動も活発になっているしな」

するとシエラ=レオネは大きくため息をついた。

「オマケにガザレムの軍事費は年々増加、明らかに対ブルトニア戦を見据えている。安定しているのは東方大陸くらいだ」

「全然知らなかったんですけどブルトニアって結構危ないんですか?」

「...私からは何も言えん」

しかし彼女がブルトニアの暗い先行きを予想していることは言葉よりも目が語っていた。

「それにしてもどういった風の吹き回しだ?」

「...エヴァを守る為にも、いつまでも無知なままではいけないと思って」

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