無職「伝説にでもなるか」【安価・コンマ】
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120: ◆dUKmCC1WQo[saga]
2021/10/07(木) 00:31:23.17 ID:Ra+ffycYo
匂いのする方へ目を向けると台所に人が立っていた。どうやら飯の支度をしているらしい。

支度をしているのは少女だった。さらにいうなればそれは私がかばった少女だった。

――そこまでいくとようやく記憶が次々と蘇ってくる。

助かったのか? なぜここにいる? 給料はどうなった?

私は混乱の極地だった。

すると少女はこちらに気づいたようだ。そして笑顔で世迷言をのたまった。

少女「あっ! おはようお父さん! 今、朝ごはんができますからねっ」

霧崎「……なんだと?」

少女「朝ごはんができますぅ〜……できましたっ! 用意しちゃいますから待ってて下さい」

霧崎「そうではなく。誰が父親だと?」

少女「お父さんはお父さんです! ほら、お話しは食べながらしましょう?」

テキパキと準備を進める少女。

机に並べられたるはパックの白飯にパックのサバの味噌煮。

そして――わかめと豆腐が入った手作りの味噌汁。

疑問は尽きないが、とりあえず目の前の飯を平らげてからでも遅くはないのかもしれない。

霧崎「いや……待て待て!」

最後の理性で正気に戻る。

霧崎「一体、何者なんだお前は!」

ただ口から出る言葉は正義のヒーローに初めて遭遇した小悪党のようで。

こんなか弱い文字の羅列がもちろん目の前の狂人に通じるはずもなく。


少女「だから何度もお父さんっていっているじゃあないですか! 私は……あなたの娘です!」


そう高らかに少女は言い放ち、そして宣言するのであった。


少女「これからお父さんの面倒は全部私がみます。だから助けてください! 私はそのために1人でここまで来たんです!」


――孤独は群れでやってくる。しかし孤独を終わらせるにはたった1人いればいい。

――この日、私に娘ができた。


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