952: ◆R39XEzWXr6[saga]
2023/07/10(月) 23:34:10.63 ID:a0sjdqFB0
男「『防御』」
虫眼鏡「対」
メガネ「『防御』……!?」
妹「……あれ? このターン後輩先輩の選択肢は『ストゼロ』か『溜め(すりかえ)』って話じゃなかった?」
宇宙人「……そのはずだな」
妹「えっと、これどっちが読み勝ったの?」
転校生「どっちも何もアドバンテージを得ていない……というか試合そのものにまったく進展がない1ターンだね」
妹「ってことはこの『防御』連打したら……引き分けになる?」
宇宙人「いや、確かに後輩の『防御』はメガネの『防御』と『絶対〇すマン』両方にあいこをとれるが……『溜め』『つつく』を出されれば『防御』連打は容易く崩れるぞ。引き分けはありえん」
妹「え……じゃあ『防御』なんてあいこか負けしかないじゃん! なんでそんな弱い選択肢を増やすようなマネ……」
転校生「それは……弱い選択肢を増やしたかったんだろうね」
メガネ(やられた……!)
メガネ(さっきまでの理論で言えば……僕にとって『溜め』なんて『ストゼロ』にも『溜め(すりかえ)』にも負ける最弱のカード、出すはずのないカードだった)
メガネ(それでも後輩くんが『防御』を連打してくるというなら、こっちも勝利するために出さざるを得ない……最弱の『溜め』を)
メガネ(なんてことだ……弱い選択肢が増えたのは……僕!)
転校生「この『防御』で『溜め』を誘うという策……これだけだったなら、まだ効果は薄かった。さっきまでのメガネ君の視点なら、『ストゼロ』に読み負けた場合と『溜め(すりかえ)』に読み負けた場合に偏りがあったからね。敗北するか、不利になるか……」
転校生「偏りがあるということは、その裏をかきにいけるということ。メガネ君ほどのプレイヤーなら新たな読み合いのヒントになったかもしれない」
転校生「だが今はそれもありえない。何故ならどっちで読み負けても必敗だと知ってしまったから……!」
男「メガネは後輩がワンちゃんのキーホルダーを持っていることを知った……一度でも『溜め』を奪い返されれば、フルパワーの『ワン打法拳』を撃たれることを理解してしまった」
男「つまりさっきのすってんころりんは……わざと! サラっとよくやる……」
転校生(知りたがっている時には隠して不安を煽り、知らなくていい時に見せつけて萎縮させる……情報戦、心理戦の鬼)
転校生(この余念のなさ……さすがは無添高校のエースだよ、後輩君)
969Res/568.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20