63: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 22:25:11.30 ID:ufA6Tnbd0
数秒ほどで電源がつき、顔写真と学籍番号、氏名、生年月日、そして『100000PPt』の文字が浮かび上がる。
「この学校ではあらゆる物をポイントで買うことができます。ポイントは毎月1日に振り込まれることになっていて、1ポイント1円の価値になります。えー、入学を果たした皆さんには十万円分のポイントが振り込まれているというわけですね」
さっきまでは黙って話を聞いていた生徒も、流石にこの説明を受けて初めて動揺を見せる。
「せんせー、これ、まじですか?」
「はい、まじです。皆さんは才能のある若者。入学を果たした時点で、それだけの価値があるということです……と、学校のえらーい人が言っていました」
「……まじっすか」
ケヤキモールのパンフレットには、有名ブランドの服屋が多数出店されている。一般的な高校生では手が出せないようなブランド品も、この学校に入学を果たした生徒であれば手にする権利はあるということか。
なんとも胡散臭い。
一学年あたり百六十人、三学年で四百八十人。毎月各自に十万円分も支払っているとすれば、いくら政府の息がかかった高校とはいえ出費が底知れない。
本当に毎月一日に十万ポイントが支払われるのか。
そんな疑問を抱きながら、寮の部屋割り振りや明日以降のスケジュールについて説明を受ける。
そして十二時前に、解散となる。残念ながら、自己紹介の時間はなかった。しかしそれを幸いとばかりに、早速ケヤキモールへと向かう生徒が多数見受けられる。
さて、わたしはどうするか。
【イベント安価です。
1.ケヤキモールへ
2.寮へ
3.先生に話しかける
下1の方、1〜3のいずれかを選択してください。】
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