526: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/11/11(木) 23:47:02.44 ID:yneQpvKSO
【>>525
1:素直に特別試験であったこと全てを話す】
調理が煮込みの段階に入ったところで雨宮さんが寛ぐ居間へ紅茶の入ったマグカップを持って移動する。
先ほどまでバラエティ番組の音が背中の方から聞こえていたけれど、今はCM中らしい。車のCMには興味が無いらしく、持ち込んでいた雑誌を捲っている。
「で、さっきの話の続きだけど」
「うん。聞かせて聞かせて」
話を切り出すと雨宮さんは雑誌を閉じて話を聞く態勢に入ってくれた。
紅茶で一息ついた後で、特別試験の裏で行われていた情報戦擬きのあらましを順を追って説明し始める。
「事態が動き始めたのは11日目の夜。『いのしし組』の通達の前日だね。わたしは望月くんに誘われてケヤキモールのカラオケに行った」
「歌えないのに?」
「そこは関係ないからっ。あそこは監視カメラとか無いからさ、そういう話をするのにちょうど良いみたいだよ」
「そういう話って? 告白されたの?」
「……わざとでしょ」
「ごめんごめん、特別試験の話だよね。その話するって言ってたもんね」
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