394: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/10/06(水) 21:47:18.13 ID:c+PYG1Pd0
12のグループの内、自然と1つのグループに割り振られたとは考えにくい。Cクラスの一色くんや宮野さん、Dクラスの辻堂くんと西野さんもリーダー的立ち位置だ。
あまりにも露骨に固まっている。
これが故意に仕組まれたものだと認識するのにそう時間はかからなかった。
「Cクラスは一色くん、宮野さん、倉敷さん、そしてそして何を隠そう天音ちゃん。みんなコミュニケーション能力高いよねー。単純にその観点で言えば、倉敷さんが一歩抜きん出てる感じはあるね。上級生にもいっぱい彼女と連絡先交換してる生徒いるし」
「……たしかに」
倉敷春香さんは勉強も運動も出来て、かつコミュニケーション能力の高さが段違いだ。
休日のケヤキモールで彼女が上級生や同級生と一緒にいるところを良く見かける。それに見かける度に一緒にいる人が違って、かつ遊んでいる最中でも偶然通りかかった他の生徒と話し込んでいる姿もある。
6月が終わる頃には全校生徒の連絡先を集めるのでは、と思うほど交友関係を広めている。
「Dクラスは、認めたくないけど辻堂くんかな。特に勉強が凄く出来るわけでも運動が出来るわけでもないんだけど、視点が良いって言うのかな。観察する力とか発想力は学年でもトップクラスだと思う」
フェンスに寄り掛かかった先輩は、その後むしゃくしゃしたような表情をする。
「でもでも、あの子ちょーぜつ問題児だからね! 天音ちゃんの知らないところで問題を2件起こして、生徒会に持ち込んでるんだから。ほんと迷惑な話だよ」
4月末に起こした問題は少しだけ聞こえてきた。
当時Cクラスだった生徒を大怪我させたとかで、Bクラスだった生徒の一人が自主退学する形で収まったという。その一件を引き金に、元BクラスはDクラスまで堕ちた。
608Res/522.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20