387: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/10/05(火) 23:40:58.03 ID:x+YhKm2i0
◇◇◇
「あ、神宮くん。待っててくれたの?」
「今日はこっちの方が早く終わったみたいだったからね。いつも待っててくれているんだから当然だよ」
帰りのホームルーム後、教室の前で神宮くんを見つける。
このまま生徒会室へ向かうのであればお礼を言うところだが、今日はとある理由で寄り道しなければならない。
そのためわたしの口から出るのは謝罪だった。
「待っていてくれたところ申し訳ないんだけど、ちょっとこの後予定があってね? 本当にごめん!」
「あぁ、そうなんだ。全然いいよ。じゃあ先に行ってるね」
「ごめんねー」
教室すぐ目の前の階段を降りていく神宮くんの背中を見送って、わたしは昇降口へと向かう。
靴を履き替えて向かった先は特別棟の屋上。
本日2度目の特別棟で、屋上に来るのも2週間近く前に続いて2回目だった。
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