267: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/23(木) 11:46:53.19 ID:rlQZRnFe0
【>>266
6:生徒会室へ到着】
結局、その後一言も話さずに生徒会室へ到着した。
今日はわたしが生徒会室へと入る旨をチャットで送信した後、扉を開く。
既に庶務の二人以外が揃っているようで、今日もみんなでゲームをしていた。かなり良いところみたいで携帯に目を向けながら軽く挨拶を交わした後、わたしと神宮くんはいつもの席に着く。
「おう、紫苑、天音。そういえば聞いたぜ? 先月は上手く立ち回ったみたいじゃないか」
立ち回る?
その言葉の意味を汲み取れずにいると、錦山先輩は続ける。
「基本的にこの学校は生徒の自主性に任せているからな。無断欠席、無断遅刻、授業中に喋っても携帯を触っても、それが他の生徒に大きく迷惑ならない限りは注意されることもない。ただ、評価は落ちる。何年か前の1年Dクラスは0クラスポイントまで落ちたって聞いたぜ。それに比べれば天音のクラスは良くやってるよ。紫苑のクラスもな」
錦山先輩はなんてことなさそうに話す。
常識で考えれば分かることだが、授業中に携帯を触ったらクラスポイントおよびプライベートポイントに影響を及ぼすことを教えて欲しかったというのが本音だが、教えられなかった事情も理解できる。
学校側から明言されているのか、暗黙の了解的に下級生へ学校のルールを教えることを禁じられているのだろう。教えれば連帯責任としてクラスポイントが減るなど、ペナルティは想像に難くない。
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