111: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/10(金) 07:46:45.95 ID:DUud2CeQ0
そんな中であの模試の最後に出た問題は、ちょうどわたしのクラスで学習が終わった直後だった。
『もともと知っていた』というのは抜きにしても、単純に習い終わっているかどうかは試験の明暗を大きく分ける。
そして彼の存在を改めて認識する。
一之宮重孝。そうだ。
全国模試で二位が同率数名いた中の一人。
奇しくもあの試験で僅差に名前を連ねていた生徒。
「もしよければ今度一緒に勉強をしないか?」
「わたしと?」
「あぁ。他人の勉強方法を取り入れてみるのも自分のためと判断した。もちろん嫌なら構わないし、そうだな、茶を飲みながらでも良い。費用は俺が出そう」
思いがけない申し出に、わたしは一秒という短い時間の中で決断する。迷うまでもない。
「もちろんいいよ。わたしも一之宮くんの勉強方法を知りたいし。ただ、対等な関係で互いにポイントの損得を考えない上でなら、という条件だけど」
カフェでの勉強などの時、奢ることは無し。
それがわたしの提示する条件だった。
あくまでも対等な関係を持ち、互いに高め合う。その先に生まれるのは信頼関係そのものだろう。
「なるほど、了解した。それで構わない」
ふっと笑みを見せると、彼は右手を差し出す。
わたしはその手を取り、協力関係を結んだ。
【イベント安価です。
1.部活動説明会へ
2.早見有紗を誘ってケヤキモールへ
3.一之宮重孝とケヤキモール(カフェ)へ
4.寮へ
下1でお願いします。
一晩明けてしまいましたが、一旦ここまでにします。
今晩は21時頃に開始します。】
608Res/522.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20