【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】
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36: ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/09/05(日) 19:50:44.54 ID:v2+k5mIX0


「……基本的に、用途不明のスキルはループそのものに影響するものが多い」
「とすれば、このスキルは……」
「その通り、ループにつき一度しか使用することが出来ない」


 ルナはそう言いながらも、祠の埃を払っていく。

 すると、そこに納められていたナニカがうすぼんやりとその姿を現した。


「……トライデント?」
「ああ、どうやらこれは、何かの信仰の証明だったらしい」
「信仰、ねぇ」
「……君は、自意識世界に潜る前に、何か恐ろしく言語化不可能な何かに遭遇しなかったか」


 そう言われて思い出すのは、あの異形。

 姿かたちこそ人に似ているが、それだけだ。

 それ以上の形容は出来ない。何というか……言葉にすることさえ許されていないかのように。


「あれは、神だ」
「……すまん、えらく高尚な単語が聞えてみたいだからもう一度お願いしていいか?」
「神だ」


 聞き違えではなかったらしい。


「……なるほど。ひとまずはアレが神様だと信じる。それとあの空間に何の関係が?」
「ループの元凶は恐らく、あの神にまつわるなにかだろう。そうでなければ、この島で妙なことが起こることに説明がつかない」
「……妙なこと?」
「この島を探索すると、スキルのかけらを習得することがないか?」


 言われてみると、確かにその通りだった。

 スキルが進化しなければ気付くこともなかっただろうが、気付いた今ならわかる。

 マヤノとここ辺りを散策するだけで、スキルのヒントが降ってきていた。


「あの空間……海だったんじゃないか?」
「ああ、その通りだ」
「妙なことが起こるという事は、妙な力場があるという事だ。妙な力場があるという事は、この場が何らかの影響下にあるという事だ。スキルはその副産物。そしてそれを示すのが――」
「このトライデント、ということか」


 ご名答、とシンボリルドルフは答える。


「正体はわからない以上、このことについてのこれ以上の詮索は無駄だ。大事なのは――この祠が君のスキルを呼び起こすのに必要なもの、ということだ」
「まるでわからないが、とりあえずスキルが発動できることは理解した。どうしたらいい?」
「簡単だ、拝むだけでいい」


 それだけなら、発動しないにしても軽く拝むだけ。

 あの恐ろしいものが神様なら、あんなものに祈りを捧げることも少し憚られるが、しかしこのループにはどうしても勝たなければならない。

 正しく神頼み。物は試しと、手を合わせて――俺は途端に気絶した。


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