108: ◆UQ4OyhWusmvf[saga]
2021/09/03(金) 23:41:08.65 ID:b/QURO2F0
束崎「あ〜だる……」
氷川「ん? あんたは確か、科学者の……束崎か?」
ゆっくりと水を飲んでいると、頭をがしがしと?きながら誰かが歩いてきた。
さっきから欠伸ばっかりしている奴。という印象のそいつは、俺の横を通って冷蔵庫の中身を漁る。
束崎「覚えなくてもいいぜ。面倒だからなぁあ」
束崎「だから俺もお前を覚えないぜ。あんまり気にするなよ……ふぁああ」
氷川「いや気にするだろ! せめて名前くらい!」
束崎「そうは言うけどなああ。いちいち予備学科の名前を覚えていたら疲れるぜ?」
束崎「あいつらもそう言ってたっけなああ。だからまあ適当にやろうぜ。お互いにな」
氷川「……っ」
予備学科の名前なんか、わざわざ覚えない。それは当たり前の事で、どうこう言える事でもない。
だけど、俺はここにいるじゃねえか。それでも、俺の存在は認められないものなのか?
薄暗い思考が満ちていく。束崎の方には目線を向けずに俺は食堂から去っていった。
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