辻野あかり「7人が行く・EX3・出郷りんご」
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48: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2021/08/24(火) 21:27:16.91 ID:lF0ws9bq0
凪「いえ、そう言うわけではありません。一緒に回るのが一番の目的です」

奏「でも、どこかで聞こうとは思ってたのでしょう?」

凪「それは認めます」

奏「意地悪な言い方だったわね。最初から答えるつもりだったの」

凪「それでは、お聞きしたい」

奏「颯ちゃんは独りじゃないから大丈夫よ。あなたがいるもの、産まれた時からずっと」

凪「はーちゃんのことは聞いていませんが」

奏「自分が線を引かなければ世界は広がるわ。だけれど、その線は孤独だと消せない」

凪「……」

奏「本当は言ってしまいたいわ、誰にでも正体を。普通の人には重すぎるから、私が秘密として背負わないといけない。その秘密も1人でも一緒に背負ってくれれば軽くなる。だから、大丈夫よ」

凪「訂正します。はーちゃんのことを念頭に聞きました」

奏「そう、正直なのはいいことよ。答えになった?」

凪「はい。奏さんは、10年以上この世界にいますか」

奏「いいえ、そこまではいないと思うわ」

凪「それでは、凪がお姉さんです。お手をどうぞ、姉は妹の手を引くものです」

奏「ちょっと考え方が私には理解できないわ」

凪「凪も、はーちゃんにそうするように、あなたの秘密を背負う1人になります」

奏「……そう。ありがとう、凪ちゃん」

凪「握り返された手はひんやりしている。暑さにも強いのか」

奏「おそらく、考えてる以上にずっとずっと私は人から離れているわ」

凪「他にも秘密はありませんか。花ざかりのJKにはたくさんあるはず」

奏「お姉ちゃんに隠し事はできない、か。でも、片側だけは不平等よね」

凪「凪は凪についても話します。一緒に映画を思い出しながら」



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