1:名無しNIPPER
2021/08/18(水) 09:23:30.71 ID:1KJ0Vqjl0
ピーンポーン
男「――はい」
営業「おはようございます!」
男「……」
営業「……」
男「あ、おはようご――」
営業「お返事ありがとうございます! あのー、こちらの玄関の前に封筒が落ちているのですが」
男「封筒ですか?」
営業「はい。お宅宛かもしれませんので、一度確認して頂けますか? 表面に“緊急”と書いているのですが……」
男「あ、ちょっと待って下さい」
ガチャ
男「――あの、封筒って」
営業「今しがた確認しましたところ、こちらの封筒は当社のものでございました! いやぁ、ポスティング担当がしっかりドアポストに投函していなかったようです。誠に申し訳ございません!」
男「は、はぁ」
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER
2021/08/18(水) 09:24:42.39 ID:1KJ0Vqjl0
営業「封筒の中身は私の方で把握しておりますので、お詫びも兼ねて、今直接ご説明致しますね」
男「いや、あの」
営業「貴重なお時間を頂き、本当にありがとうございます! あれ、もう11時半ですね。お昼時に訪問してしまい、申し訳ございません。ところで、この時間帯はお腹が減りますよね。私なんか先ほどからお腹が鳴りっぱなしで。聞こえませんか? ほら」
3:名無しNIPPER
2021/08/18(水) 09:26:04.95 ID:1KJ0Vqjl0
営業「私も経験がありますよ。もっとも、私の場合は電話営業だったのですがね? 平日の昼間に知らない番号からいきなり電話が掛かってきて、いざ出てみると、なんと掃除機の押し売りだったのですよ! いやぁ相手の都合も考えずに、迷惑な話ですよね。貴方も一度や二度はそういう経験があるのではないですか?」
男「まあ、ありますね」
営業「そうだと思いました、心中お察しします。それで、先程のお話の続きなんですがね? その営業電話を切ったあとに、ふと思ったんですよ。あれ、なんで私は今この営業電話を嫌がったんだろうって」
15Res/11.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20