25: ◆iGEcIiQPPHZy[sage]
2021/08/15(日) 23:09:23.95 ID:UdHDSlcF0
「それに昔歌が向いてないって言われたことも」
そういってまた一瞬だけ彼女は私の方を見た、気がした。
「その時私は一度歌をやめちゃったけどそこで楽器に触れることができました。きっとそれがあったから≡君彩≡でバンドをやることにつながったんだなって。それに歌が大好きだってことも再確認することができました」
ああそうか。引きずっていないわけがない。だけど全部を受け入れて今の彼女はここまで進んできたのか。こんな私でさえも。
「シアターの仲間が言っていました。回り道の途中で本当に好きな事や新しい自分に出会えるって。回り道もいいものだって。だからきっと全部が今の私を作ってくれているんです。なので伝えたいんです! 友達、仲間、スタッフの皆さん、今まで関わってきたすべての人、そしてもちろんファンの皆さんに!」
そう言いながら可奈ちゃんはステージ全体を見渡し満面の笑みを浮かべて叫ぶ。
「『ありがとう』って! 最後の曲は」
「「「「「「『Thank you!』」」」」」」
37Res/26.25 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20