キョン「やっぱり佐々木は天才だよ」佐々木「キミには負けるよ、キョン」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/08/13(金) 00:13:57.59 ID:ibjZ0HLOO
「頃合いのようだしそろそろ話を戻そうか」
「え?」

思わず間抜けな声が漏れてしまった。
俺の百面相を楽しむように佐々木はくつくつと喉の奥を鳴らしてから気を取り直すように髪型の話題、つまり本題へと移る。

「僕にはどうも髪を伸ばす才能がないんだ」

なんだそりゃ。それこそ意味がわからん。
髪なんてハゲてさえいなければ誰だって伸びるもので才能なんて必要ないだろうに。

「まあ、聞いてくれ。そうだね……友達の、いや知り合いの話とでもしておこうか。小学校の頃に腰まで伸びた、とても綺麗な髪の女の子が居てね。そうしてその生まれ持った才能の違いにすっかり打ちのめされてしまった可哀想な子が誕生したと、そういうわけさ」

よくわかんが、コンプレックスであるということは伝わり、地雷を踏んだ感を覚えた。

「やれやれ。今思い出しても泣きそうだよ」

そう言う佐々木はいつも通りにシニカルな微笑を浮かべていて、涙腺が存在するとは到底思えない。しかし、当時は本当に膝を抱えて泣きじゃくったのかも知れない。


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