【まどマギ】小巻「見滝原中に転入したわ」【安価あり】
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615: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2021/11/01(月) 23:05:21.00 ID:fb34IcqE0

キリカ「嫉妬してたんだ。小巻は強くて堂々としてて、なんでも言えて、おまけに勉強や運動まで出来るクラスの人気者」

キリカ「どうでもいいって思ってたくせに、目を向けてみたら私には眩しすぎて、こういう人には絶対に私の気持ちなんてわかんないんだろうなあって。考える資格もないのに比べてはさらに落ち込んで」

キリカ「そんな醜い自分が嫌になって契約した……んだと思う」

小巻「……なによそれ。私のせいでそんなくっだらない理由で契約したってこと?」

小巻「あたしは覚えてるわよ。転入してからあの日までのアンタとたいして接点もないんだから。たかが小銭拾ったくらいで……」

キリカ「たぶんそれだけじゃなくて、小さなきっかけからそんなこと考えるようになった私にも元から問題はあったんだろうけど」


 卑屈さとか、そもそもの自己評価の低さとか、たしかに端々から伝わってくるものはある。

 あたしがきっかけになったひと押しがなかったとしても、遅かれ早かれ…… だったのかもしれない。


キリカ「契約してからは小巻に対しての印象も『ただの優等生』に戻ってたんだ。ヘンな意味じゃなくて単純にすごいなぁって感じ」

キリカ「でも、仲間とか友達として接するうちにまた同じようなことを思いはじめて、そうしてるうちに思い出したんだ」

小巻「嫉妬…… ってやつ? 今も?」

キリカ「……そうだね。羨ましいと思う。私は契約してからイライラして周りに当たっちゃったし、今でもなかなか前向きになんてなれないからさ」

キリカ「結局、本当はそこまで変わってなかったんだよ。喜んでいいのかわかんないけど、ちょっと安心した気分っていうのかな?」

小巻「あのね、みんなあたしのこと強い強いって言うし確かにそうなのかもしれないけど、とりあえずあたしはちょっと今傷ついたわよ! そんな風に思われてたなんて」


 なんでどいつもこいつも思ってることを隠すのか。面倒くさいったらありゃしない。

 溜め込むからどんどん膨らんでそのうち大変なことになるんだ。


キリカ「ご、ゴメンって。ほらいっこあげるから! 今ならお弁当のおかずもひとつつけちゃう!」

小巻「じゃあ許してあげるから、好きなの選ばせなさいよ?」


 お話をそこそこに、弁当を広げて食べ始める。昼休みもあまりゆったりしてると時間がなくなってしまう。


キリカ「今は少し前向きになれたよ。キミが言ったとおり、残りの記憶もなんかきっかけがあればそのうち思い出せそうだよね」

小巻「……それならよかったわね」



 あたしだって落ち込んでるわけにもいかない、か。





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