武内P(これは……脅迫状?)文香(あれは……ラブレター!?)
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2021/07/31(土) 08:34:52.21 ID:4GdQHix00
文香(そんな……ラブレターを出したのは私の推測通りなら、兄さまに担当されている未成年のアイドル。アイドルなのに、プロデューサーである兄さまに想いを告げるだなんて……)
文香(なんて――羨ましい勇気)
文香(……兄さまはどう答えるつもりなんでしょう? 兄さまが担当しているアイドルの皆は、誰であっても魅力的な子ばかり。そんな子が勇気を出して想いを打ち明けたのならば……兄さまはその想いを……受け止めてしまうのでは?)
文香「……へ、返事は……どうするつもりなんですか?」
武内P「……っ」
武内P(いったんこの話は横に置き、今は打ち合わせに集中しよう。そう自分に言い聞かせて落ち着こうとした矢先の事でした)
武内P(震える声で問いかける鷺沢さん。その恐怖と絶望をはらんだ声音《こわね》が、この346プロで行われようとしているテロに気づいているのだと教えてくれました)
武内P(手紙を読んで立ち尽くす私の姿を見ただけで察するとは……ここまでの洞察力の持ち主だったのですね)
武内P(ここは鷺沢さんに相談に乗ってもらった方がいいかもしれません)
武内P「この手紙への対応ですが……二度とこのようなマネ(脅迫状)をしないように注意したいと思います」
文香「え!!?」
武内P「?」
文香「それは……少し、厳しすぎるのでは……?」
武内P「そうでしょうか?」
文香「た、確かに倫理的には(アイドルがプロデューサーに告白するのは)問題があるかもしれませんが……」
武内P「ええ。倫理的に(脅迫状は)大問題です」
文香「で、ですが! その人も想いを抑えきれずに手紙(ラブレター)を出したのではないでしょうか?」
武内P「(BLが)好きなことはわかっていますが……それでもこんな手紙(脅迫状)を出すのは間違っています」
文香「こ、こんな手紙(ラブレター)……」
武内P「鷺沢さん……?」
文香(兄さまがプロデューサーとして、大人として、社会人としてしっかりとした考えを持っているのは知っていましたが……まさかここまで強く、未成年の担当アイドルの想いを拒絶するだなんて……っ)
文香「た、確かに(アイドルがプロデューサーに想いを伝えるのは)間違っているかもしれませんが……う……うぅ」
武内P「鷺沢さん!?」
文香(まるで……私の兄さまへの想いも一緒に否定されたようで……涙が)
武内P(い、いったい何故涙を……!? 今の受け答えで、鷺沢さんを傷つけるようなことを私は言ってしまったのでしょうか!? 私が口にした言葉の中で、誰かを傷つける可能性のあった内容は――)
武内P(…………………………ま、まさか)
武内P「誤解させてしまい申し訳ありませんでした、鷺沢さん」
文香「う……っ……ご、誤解……ですか?」
武内P「はい。私はこの手紙は拒絶しますが、鷺沢さんの想いを否定するつもりはありません」
文香「―――――――――え?」
武内P「私の言葉が足りずに誤解させてしまい、申し訳ありません」
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