39: ◆3m7fPOKMbo[sage saga]
2021/09/11(土) 22:46:15.72 ID:/8B2z3xj0
あなた「まあ、冗談はさておいて」
璃奈「こう…?」ぽろん、ぽろん
あなた「上手、上手。今はミキサーやDTMソフトも色々あるけど、実際の楽器弾けると広がるからね」
璃奈「う、うん。頑張ってみる」
あなた「大丈夫、璃奈ちゃんなら大丈夫さ」
エマ「部長さんが持ってても大きく見えるけど、璃奈ちゃんが持っても大きく見えるね、ギター」
あなた「家ではたまにギター抱いたまま寝るときもあるからさ」
エマ「そうなの?」
あなた「これぐらいの重さの方が途中で気づいて目覚めるからさ。寝るときの姿勢はちゃんとしないと疲れは取れないさ。でも、何かをやりかけながら眠りにつくのもまた色々さ」
あなた「永遠じゃないんだ。高校生活だって、約1100回分の夜を迎えることを『もう一度』と繰り返すようなもので、有限でしかない。時間は決まってる、時間でしか、片が付かないものもあるしそうでないものだってあるよ」
あなた「いつか璃奈ちゃんが、ギターで作った曲を聞いてみたいかな」
璃奈「……うん」
かすみ「かすみん、ちょっと飲み物を買いに…」
あなた「ああ、そういえば飲み物ないな…一緒に行くよ」
ガチャリ
かすみ「そうですよね、先輩。永遠なんて、ないですよね」
あなた「そうだね。有限だから、輝けるし、尊い。過ぎていく毎日毎日も、終わりはある。だけど」
あなた「同好会の皆といる、日々がとても輝いていて、幸せなんだ。空っぽでも透明でもない、その重みも、その色も、全部大切な宝物だ」
かすみ「いつまでも、そうしていてくれますか? 人生最後の日になっても、そう思っていてくれますか?」
あなた「かすみちゃん?」
かすみ「……二か月の時間…パワーアップかも知れない、だけど、その二か月、大きいですよ」
あなた「ああ。大きいよ。六十の夜も、一炊の夢なんかにはならない」
かすみ「ずっと、黙ってたんです…こんな、かすみん、可愛くない。けど、先輩には…伝えたいんです」
72Res/110.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20