37: ◆3m7fPOKMbo[saga]
2021/07/31(土) 10:48:09.22 ID:dufJE7X/0
あなた「まあ、誰だって怖いものは山ほどあるさ」
栞子「そうですか? あなたに怖いものはなさそうに見えますが」
あなた「あるよ、私にだって。死ぬのとかね」
栞子「それは誰だってそうでしょうに」
あなた「まあ、そりゃそうだけど」
栞子「誰にでも、死は訪れます…けど、その死を意味あるものにする為に、精一杯生きるのだと思います」
栞子「戦国最後の戦で散った信繁公のように」
あなた「ああ……」
栞子(いつもとはどこか違った。死を語る時だけ、彼女から楽しさを振りまく空気は消える)
栞子(まるで仮面を外したような。もしかすると、普段のその楽しさは仮面なのだろうか)
栞子(では、その仮面の下はなんだろう)
あなた「その最後の輝きは、とても綺麗だ。400年の時代を経ても、まだ私たちが語り合えるぐらいにね」
栞子「ですね」
あなた「その輝きを残せる人は、とても幸せだなって思うよ」
栞子「あなたも、きっと」
あなた「どうだろうね」
栞子「そう、でしょうか」
栞子(その言葉が酷く悲しく響いた時、画面の中で)
栞子「また敗退…」
『仮面を外した話』
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