【メタル】通信機『誰か助けて!』??「こちらストームワン、了解」【マックス】
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12: ◆nmwqot8cl6[sage_saga]
2021/07/24(土) 19:15:21.93 ID:njJLwfag0


レノア(くっ……舌が痺れる! 指先が震えて? ああ、もう! ここで、こんなところで死んでやるか!)


 走っている間も鮮血を滴らせていた太腿の銃創に薄い緑の膜が張られる。

 同時に痛みは抜け、患部の感覚が麻痺したように鈍くなっていく。

 レノアが口にしたのは品質こそ最低だが、高性能な回復薬だった。


したっぱA「ヒャッハー! 待て待て待てぇえっ!」

したっぱB「この荒野の何処に逃げようってんだァ、嬢ちゃあああん!!」

したっぱC「ボスより入電! 撃っていいのは手足だけだとよ!」

したっぱD「んなもん当たるかよ、とにかく撃ちまくりゃ何とかなんだろ! ひゃーはーはー!!」


 レノアの後方から猛然と追走して来るのは、単発式の砲撃しかできないような簡易型の戦車だ。

 大声で会話を繰り広げている彼等はU大陸南部において名を轟かせている軍団組織、『カリオストローダー』の下っ端レイダーである。

 下っ端。

 ハンターとしても略奪者としても三流以下の彼等だが、それでも脅威的戦力の顕れとして目につくのはやはり彼等が駆るタンクの存在だろう。

 カリオストローダーの抱えるメカニック達が量産している簡易戦車は走行速度、装甲値、砲撃能力のどれをとっても鉄の棺桶とも呼べる低品質の一言に尽きるような物だ。

 しかしそれも数が揃えば話は変わる。

 そう――カリオストローダーの下っ端戦闘員ですら恐れられている理由として、彼等はいずれも低威力ながらに人数を揃えた戦車砲撃ができるからだった。





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