【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
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884: ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/08/29(日) 13:37:50.74 ID:PyS3IW5H0
「よし、今日のトレーニングはこれで終わりだ」
「……え? これだけ?」


 意外そうな声をあげるキンイロリョテイ。

 確かに、通常課しているトレーニングの8割くらいしかこなしていない。その疑問は妥当なものだ。

 まぁ、通常の8割といっても、周囲のトレーニング量と比べるとかなりの量があるわけだが……。

 それでもキンイロリョテイは少し不満らしい。いつもより顔を5割増しで顰めている。


「おいおい、担当ウマ娘の育成をほっぽって何をやるつもりだよ」
「同僚と、少しな」
「……同僚?」


 間違ったことは言ってない。むしろ真実しか述べていない。


「……ふぅん。そうか。ま、だったらしょうがないよな」
「ありがとう」
「明日はよろしく頼むぜ」


 そう言いながら、俺のことを送り出してくれるキンイロリョテイ。

 だが、何故だろう――。

 俺の背を見送るその視線に、嫌な予感がするのは……。



「お待たせしました」
「いえいえ、私も今来たばかりですよ、トレーナーさん」


 校門前でたづなさんと落ち合う。

 恐らく俺よりも多忙なたづなさんが、俺よりも先に来る――。なんとなく、気合の入り方を感じる。

 多忙の中わざわざ時間を作る……。仕事中のたづなさんのことしか俺は知らないが、仕事中と同じく、趣味にも真摯に向き合っているのだろう。

 その姿勢に畏敬の念すら覚えて、背筋が伸びる。


「トレーナーさん? いきなりどうされたんですか?」
「いや、凄いなぁって……」
「は、はぁ……」


 たづなさんは苦笑を浮かべて息を吐く。

 何か変な行動をとってしまったのだろうか。

 俺が聞き返そうとすると、たづなさんは門の外を手のひらで指した。


「時間もあれですし、そろそろ外に出ましょうか」
「あ、はい」

 
 答えに困っているのを察したのか、たづなさんが率先して門を出た。

 これが大人の気遣いって……コト?!


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