【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
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◆FaqptSLluw
[sage saga]
2021/08/29(日) 13:37:50.74 ID:PyS3IW5H0
「よし、今日のトレーニングはこれで終わりだ」
「……え? これだけ?」
意外そうな声をあげるキンイロリョテイ。
確かに、通常課しているトレーニングの8割くらいしかこなしていない。その疑問は妥当なものだ。
まぁ、通常の8割といっても、周囲のトレーニング量と比べるとかなりの量があるわけだが……。
それでもキンイロリョテイは少し不満らしい。いつもより顔を5割増しで顰めている。
「おいおい、担当ウマ娘の育成をほっぽって何をやるつもりだよ」
「同僚と、少しな」
「……同僚?」
間違ったことは言ってない。むしろ真実しか述べていない。
「……ふぅん。そうか。ま、だったらしょうがないよな」
「ありがとう」
「明日はよろしく頼むぜ」
そう言いながら、俺のことを送り出してくれるキンイロリョテイ。
だが、何故だろう――。
俺の背を見送るその視線に、嫌な予感がするのは……。
■
「お待たせしました」
「いえいえ、私も今来たばかりですよ、トレーナーさん」
校門前でたづなさんと落ち合う。
恐らく俺よりも多忙なたづなさんが、俺よりも先に来る――。なんとなく、気合の入り方を感じる。
多忙の中わざわざ時間を作る……。仕事中のたづなさんのことしか俺は知らないが、仕事中と同じく、趣味にも真摯に向き合っているのだろう。
その姿勢に畏敬の念すら覚えて、背筋が伸びる。
「トレーナーさん? いきなりどうされたんですか?」
「いや、凄いなぁって……」
「は、はぁ……」
たづなさんは苦笑を浮かべて息を吐く。
何か変な行動をとってしまったのだろうか。
俺が聞き返そうとすると、たづなさんは門の外を手のひらで指した。
「時間もあれですし、そろそろ外に出ましょうか」
「あ、はい」
答えに困っているのを察したのか、たづなさんが率先して門を出た。
これが大人の気遣いって……コト?!
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