【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
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797: ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/08/26(木) 00:29:35.78 ID:3i77LfTq0
「ラーメン屋、か」
「何か思い入れでもあるのか?」
「なんでそうなるんだよ。全ての文末に意味を求めんな」


 キンイロリョテイに呆れられながら入ったその店は、前回のループでたづなさんに教えてもらったラーメン屋だった。

 とっておきの場所ではないらしいが、それでもたづなさんのお眼鏡にかなった店だ。

 キンイロリョテイの好みはわからないが、気に入る一品はきっとある。


「へえ、いい雰囲気だな」
「そうか、そう思ってもらえるなら誘った甲斐があった」
「ああ、この机が少し油でベタついてるとこなんて最高だな、記憶しとく」
「結構イケる口なんだな、君は」


 素直に感心していると、キンイロリョテイも「アンタもな」などといってくる。

 やはり食事に対する興味関心が強い傾向があるウマ娘と交友関係を築くなら、飯に誘うのが一番だ。

 それに、今回は特にクリーンヒットらしかった。キンイロリョテイも(表情からは読み取りづらいものの)ご満悦だ。


「俺は……そうだな、黒豚骨にしようか」
「あ? あー……そっちも気になるな、どうしようか」
「気になるなら、少し分けてやろうか?」


 俺がそう言うと、キンイロリョテイの耳はピンと勢いよく立ち――。

 次の瞬間には、彼女はそれを抑える。


「……いらない」
「わかった。じゃあ何頼むんだ?」
「……この赤の味噌」


 店員を呼び、注文を伝える。その時こっそりと、取り皿を要求するのも忘れない。

 さて、これから少し時間がある。何か話そうか――と思ったが、キンイロリョテイはつい、と顔を逸らしていて話になりそうもない。

 ……仕方がない。本当ならば今日一日で打ち解けたかったのだが、そうもいかないのだろう。

 諦めて、徐々に食べ物で釣る……もとい、親睦を深める作戦を採ろう。



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