【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
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◆FaqptSLluw
[sage saga]
2021/07/25(日) 21:43:08.10 ID:kSZaZ/Zr0
思い返せば、マヤノトップガンは皐月賞以来泣いたことはなかった。
自身が勝たなければ、トレーナーの記憶が自分以外から無くなってしまう――。言うなれば、孤独な地獄を歩む未来が敗北の先に広がっていた。その責任や苦痛は、マヤノトップガンの眠りを妨げることさえあった。
頭では理解していた。けれども、それを意識は容認することは出来ない。
怖かった。
怖かったのだ。
泣きたい瞬間はいついかなる時にでもあった。
喜んでいるときも。
怒っているときも。
哀しんでいるときも。
楽しい時も。
生きている、トレーナーと共に此処に居るという実感があれば、その瞬間こそが彼女にとっての絶望の旅路への予感でもあった。
……先ほどの、会田トレーナーやナイスネイチャとの会話も、強く予感を刺激する行為だった。
会田トレーナーはトレーナーのことを認めていた。本来であれば、それは紛れもなく、彼にとって強い記憶となって残るはずのものだ。マヤノトップガンにとって、トレーナーが認められるのは――多分、自分自身が褒められるよりも嬉しいことだ。
ナイスネイチャは会田トレーナーと良好な仲を築いていた。本来であれば、それはウマ娘とトレーナーにとって(その感情の大小の差はあれど)当然の経緯であり、そして未来だった。
トレーナーを認めてくれている人がいる。当たり前の未来を送れるウマ娘が目の前にいる。それらが、自身の敗北によって。たった一度の敗北によって崩壊する。
「重いよ」
――それは重かった。彼女の飛翼を、傷付けてしまうくらいに。
「トレーナーちゃん、マヤ、ちょっとふつーじゃないみたい……」
「……俺も、目を背けてたかもしれない。だから、全部聞くよ。君の話を」
「……嫌いにならない?」
「何があっても」
そういうなり、トレーナーは長いソファーに腰かけた。
マヤノトップガンは吸い込まれるように、トレーナーの横に腰を下ろした。
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