【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
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◆FaqptSLluw
[sage saga]
2021/08/23(月) 20:32:42.89 ID:9tDKi9xF0
どれだけ強靭な意思があろうとも、それだけ強固な願いがあろうとも、時にそれらはもろく崩れ落ちる。
夢と夢、希望と希望、意志と意志がぶつかり合うからこそ、そこには必然の条理がある。
……敗北の二文字。
トレーナーも、マヤノトップガンも、二文字の重さを強く噛み締めていた。そのはずだった――。
―――
鈍色の空の下、軽くウォームアップを行ったマヤノトップガンは――視界の端にナリタブライアンを捉えていた。
いつもと変わらない冷静……いや、冷徹なまでの表情。だが、マヤノトップガンは、そこに僅かな乱れを感じていた。
(……ブライアンさん、ひょっとして――調子、悪いのかな)
マヤノトップガンから見れば、ナリタブライアンのコンディションは万全とは言い難かった。
その不調が何からくるものなのか――それは恐らく、日々の練習のせいだろう、とあたりをつける。
(トレーナーちゃんも感じてた。多分ブライアンさんは……この一戦にすべてを賭けてきた)
脳の使用率と同じように、運動能力にもある程度のリミッターが存在する。
運動性能の総てを余すことなく利用することができれば、確かに理論上最速の素早さを手にすることは出来るだろう。
だが、それは破滅への道だ。そもそもウマ娘を含め、人間の体とは、そんな肉体の性能限界に耐えられるような作りではない。
……マヤノトップガンは身震いした。そんな悲壮な覚悟でこの一戦に挑んでくることが。
そして、その戦意が――自身に向けられていることに。
気迫に飲まれそうになる。しかし、どれだけ悲壮な覚悟を背負っていたとしても――マヤノトップガンには負けられない理由がある。
(勝つ……。勝つんだ――!)
すべては、ゴールの先で待ちわびるトレーナーのために。
……輝かんばかりの、未来のために。
「見ててね、トレーナーちゃん……!」
―――
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