【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
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182: ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/07/29(木) 20:04:22.31 ID:jBCEyuIH0

 何かを失うことを恐れ、しがみつきたい気持ち。

 これは、そんな想いによるお話。

 名づけるならば、そう。

 この物語の名は――。


―――


Root1:Obsession-オブセッション-


―――


トレーナー「さて、今日は敵情視察だ」

マヤノ「てきじょーしさつ?」

トレーナー「これからマヤノが相対するであろうウマ娘の出来上がりを見に行くってことだ」

マヤノ「へー。今日は誰を見に行くの?」

トレーナー「秘密。とにかく出かけようぜ」

マヤノ「……アイ・コピー?」


―――


トレーナー「さて、着いたぞ」

マヤノ「ここって……模擬レースするとこ?」

トレーナー「ああ。ここで今日行われる模擬レース、何に向けた調整かわかるか?」

マヤノ「うーん……宝塚記念?」

トレーナー「ご名答。じゃあ、このレースに誰が出るか……解るか?」

マヤノ「うーん……。わかんない」

トレーナー「……。ひょっとしたら、前のマヤノだったら覚えてたのかもな」

マヤノ「トレーナーちゃん……? なんで、なんで……」

マヤノ「なんで、そんな怖い顔してるの?」

トレーナー「マヤノ、君はこたつを片付ける前まではごねていたが……片づけた後には特に何も言わなくなったよな」

マヤノ「え……? だって、それはしょうがないことだってわかってるから……」

トレーナー「……。今、分かった。マヤノ――君と共に羽搏く方法が」

マヤノ「トレーナーちゃん、いきなりどうしたの? お休みする?」

トレーナー「マヤノトップガン。今から君が見るべきなのは、俺ではない」

トレーナー「――ナリタブライアン……沈み行く夕陽だ。その影を捕まえて、決して離すな」


―――


 ナリタブライアン。

 彼女の名前を出した瞬間の顔を、俺は二度と忘れない。

 まるで暗幕から突如として光が漏れだしてくるような。

 マヤノの瞳に突如として宿った、夕焼けよりなお赤い、意志のことを。


―――




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