【シャニマス】芹沢あさひ(17)「わたしも、変われてるっすか?」
1- 20
58:名無しNIPPER
2021/07/26(月) 17:38:14.08 ID:hYzIfmgQ0
 事情は大体わかった。

 冬優子ちゃんは最後に、愛依には話したからあんたにも、と思ったから話した、と言った。

「あんたももうガキじゃないしね」

 グラスに残ったカルーアミルクを飲み干すと、また聞いたことのない名前のお酒を作ってもらっていた。マスターと目があったので、頷いておいた。マスターも頷いてくれた。

 もしかすると、わたしにこの話をするために、たくさんお酒を飲もうとしてたのかもしれない。わたしにはまだわからないけど、たぶん酔うと話しやすくなるのだと思う。話題が話題だし。
 そう考えると冬優子ちゃんが愛おしく思えて、カウンターの上に置かれた手を握りたくなった。握った。
 冬優子ちゃんはしばらくじっとしてたけど、掌を返して握り返してくれたから、繋いだ手はカウンターの下に隠して2人の秘密にした。
 彼女の手は熱かった。

 プロデューサーさんの手は熱いのかな、と考えたけど、気恥ずかしくてすぐ別のことを考える。

 冬優子ちゃんはかわいい。本人がかわいくなるための努力をしているから当然だけど、それにしてもかわいい。
 出会った頃の冬優子ちゃんと今の冬優子ちゃんは全然違うけど(髪も切ってるし)、根本的な部分は変わってないし、今だってわたしは冬優子ちゃんが好きだ。プロデューサーさんとは違う好き。愛依ちゃんと同じ好き。

 そんな冬優子ちゃんの、心なしか弱った姿を見て、わたしは見てはいけないものを見るような気分になる。握った手が熱くて、離す気にはならなかった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
79Res/67.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice