11:名無しNIPPER
2021/07/07(水) 06:32:38.42 ID:aRwz879jo
花陽「――ちゃん、凛ちゃーん!」
は、とさ迷っていた思考が海へ引き戻される。赤い水平線の向こうから押し寄せる波がわたしの足を濡らしていた。ぶんぶん、といった擬音が似合うほど手を振る友達は、いつの間にかわたしと随分離れた場所から手を振る。小さな岩場だろうか。海岸沿いの道路からも少し離れた、そのてっぺんに登っていた。
よくもまあそんな所に、と見てみれば履いていたミュールを脱ぎ捨てて。かよちんは裸足で手を振る。
凛「か、かよちーん! 危ないよ、もう日も沈むし、」
花陽「こっちこっち。あのね、ここから――」
――夕陽がおやすみするところが良く見えるの。
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