結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
1- 20
289: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/09/17(金) 23:29:00.09 ID:H6pEj9I5o


結標「貴方はここをクソみたいな場所って言ったけど、貴方が思うほどここは悪いところじゃないわよ?」

一方通行「……なぜそォ思う?」

結標「向こう見てちょうだい」

一方通行「……桜公園の中心部か。桜並木が街頭や電灯とかの灯りに照らされてライトアップされてやがンな」

結標「そう。ちょっとしたイルミネーションみたいなものよね? こんな風景が見られるのだからいい場所だと思うわよ私は」

一方通行「イルミネーションって言うには地味で淡い光だと思うがな」

結標「いいじゃないそれで。たしかに、誰かがお客さんを喜ばすために緻密に計算して色彩鮮やかにした灯りもいいかもしれない」

結標「でも、ただその場を明るくするためだけの灯りが集まってできた、偶然見つけた光の集合も素敵だと私は思うわよ?」

一方通行「……そォかもな」

結標「あら、珍しいわね。貴方がこういうのに同意してくるなんて」

一方通行「別にイイだろォが。俺の勝手だろ」

結標「ふふっ、ごめんごめんつい」

一方通行「うっとォしいヤツだ」

結標「…………あれ?」

一方通行「あァ?」

結標(……今って、二人きりでいて、綺麗な夜景を一緒に見てて、なんというか……いい雰囲気な気が)



『せっかく二人きりの状況なんだからこのチャンス活かしたほうがいいと思うわ』



結標(これって……いわゆるチャンスってヤツ……?)


一方通行「……どォかしたか? 急に馬鹿みてェにフリーズしやがってよ」

結標「あっ、うん何でもない何でもない気にしないでちょうだい!」アセッ

一方通行「?」


結標(な、なんかそういう状況って気付いちゃったせいか知らないけど、なんかすごく恥ずかしくなってきた……!)

結標(あれ? 私ってさっきまでどうやって喋ってたっけ? どんな顔してたっけ? どうやってアイツの顔見てたっけ?)

結標(や、やばい、心臓がドキドキしてきた、顔が熱くなってきた、どうすれば、私はどうすれば――)



『どうせなら告っちゃえば?』






<<前のレス[*]次のレス[#]>>
841Res/1732.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice