11:名無しNIPPER[sage saga]
2021/06/26(土) 21:44:45.95 ID:SOVw+v6uO
「は、鼻水塗れになるよっ」
「別にいいよ。俺も試合中とか拭くし」
「そ、そういう問題じゃ」
とかなんとかいいつつ、広い背中に手を回してみたりして。離れたくないのは私も同じ。
たしかに、こうしていると私には映画も小説も必要ないと感じられて、でもそんなんじゃダメになりそうでちょっぴり怖かったから。
「お、おしっこ! おしっこがしたいの!」
「フハッ!」
た、高橋くん。まさかあなたまで、東と同じ嗜好の持ち主だとは。哄笑がこだまする。
「フハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「カフェイン、うるさい! 他所でやれ!」
ガラッと扉を開けて文句を言う東をスルーして、ひとしきり嗤ったカフェインくんが私の耳元で甘く優しく囁く。
「少し席を外そうか?」
「……それ、私の台詞」
言われてみると、のぞみんも案外悪い気はしなかったのかも知れないと、そう思った。
【私と高橋くんの大切な話】
FIN
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