16: ◆ivbWs9E0to[saga]
2021/06/12(土) 17:16:10.41 ID:Rn+1RG8T0
「……だから、ロコちゃんが『シアターをムービングすればいいんです!』って言ってくれた時、ちょっと嬉しくて、気が抜けちゃったのかも……って、結局わたしの我儘だったみたい」
「……あぁ、そういえばあの時、誰も劇場を移動させることに疑問を持たなかったもんな。あのタイミングでげき子が現れたのか」
「恥ずかしいからこの話はおしまい。今晩にでも忘れさせても良いんだけど、また聞かれたら嫌だからライブ終わりまでオマケしておくわ」
「いや、でもそうなると」
「……ねぇ、なんのお話……?」
都合の良いタイミングで、琴葉と杏奈が戻ってきた。プロデューサーがげき子を一瞥するが当の本人は素知らぬ顔をしている。
「すみません、プロデューサーもココアで良かったですか? 杏奈ちゃんがげき子ちゃんはココアが好きだからって」
「……げき子、そうだったよね……?」
「うん、ありがとう杏奈ちゃん」
その後すぐにロコが戻ってきて、再びテーブル周りが賑やかになっていった。げき子は意見を求められたら答えていたが、皆があぁでもないこぉでもないと話しているのを楽しそうに見つめていた。
そうしているとあっという間に時間は経ってしまうもので、杏奈の瞼が重力に逆らえなくなって来たのを合図に、また後日雪歩も呼んで考え直そうという結論で本会はお開きとなった。
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