【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」【安価】
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878: ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/07/19(月) 22:14:20.50 ID:/dmU8I1q0
「とはいえ、三十分前から待つとなると手持無沙汰だな」


 夜の砂浜で一人ごちる。

 いつもはマヤノが相槌を打ってくれるが、今の俺の話し相手は海鳴りだ。海鳴りのみが俺の言葉に静かに返事をした。

 一人で夜の海に出るのは少し寂しいことのような気がしたが、案外寂しくないな、と思った。これから余裕があるときとかは一人でこうして海に来てもいいかもな、と思った。

 ……いやでも、一人で海に行くとマヤノに心配をかけてしまうかもな。行くときはマヤノも一緒に連れて行く方がいいかも。

 でもそれだったら、そもそも海に行かないでトレーナー室で話をしてしまえば解決なのでは……。と思い至って、風景に感傷的になっていることに気が付いた。

 ふぅ、と息を吐く。その時だった。


「……あ、あの時の!」


 ふと、声が掛けられた。

 そこにはブルネットの髪を世風に遊ばせた――スペシャルウィークの姿がある。

 考えが少し甘かった、と思った。前年此処に来たのだから、彼女が此処に来る可能性も十分にあり得た。


「悪い、邪魔したな――」
「待ってください、お礼、したくて!」


 お礼? と俺が首をかしげていると、スペシャルウィークは何かをこちらに差し出してくる。

 ……これは、バケツと花火?


「この前、結局なんだかんだ言って監督してくれたじゃないですか。だけど、私たち何も返せなくて……。それで、今日の昼、担当ウマ娘ちゃんと夜に会うって話を聞いちゃって……」


 ぽ、と華やぐ頬。……ひょっとして、逢瀬だと考えられている?

 もじもじとする様子のスペシャルウィークを見れば、確信に至る。見た目にそぐわず、結構耳年増なのかもしれない。


「スペシャルウィーク、君の考えているような関係ではないよ……」
「ってことは、これからなるってことだべ?!」
「んなわけあるか!!」
「ですよね。わ、わかってましたよ私……」
「ほんとかなぁ……」
「勿論です! ……多分」


 随分とあやふやな回答だなぁ。


「で、お礼がこれ?」
「あ、はい! 花火があれば話しやすいかなって」
「そっか。気を使わせたな、ごめん」
「いいえ。それに、トレーナーさん」
「なんだ?」
「――そういう時は、ありがとう、って言うんですよ!」


 私も最初はそうでした、とはにかむスペシャルウィーク。確かに、根が優しい彼女は誰かから何かを施されるとまず謝ってしまいそうだ。

 グラスワンダーやエルコンドルパサー、キングヘイロー、セイウンスカイのおかげで感謝することを覚えたのだろうか。今度は、その教えを俺に与えようとしてくれている。

 確かに、そうだな。こういう時は感謝の意を示さないとな――。




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