【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」【安価】
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いぬ
◆FaqptSLluw
[sage saga]
2021/06/21(月) 23:42:06.31 ID:JAakaxgy0
――トレーナーちゃんがびっくりするくらいの走りを見せちゃうんだから!
想いは形となり、願いはやがて天に届く。
マヤノトップガンは意気軒昂になりながら、パドックに入る。
周辺には様々な脚質、様々な作戦を持ったウマ娘が闊歩していた。そのどれもが警戒するには値しないが――しかし、マヤノトップガンにとっては慎重に事を進めなければならない事情がある。
敵を知り、己を知れば百戦危うからず――。自身が少し浮ついた状態であることすらも、マヤノトップガンの認識するところだった。それを逃がすことは今の彼女には出来ないが――しかし、それを酌量したうえで作戦を考えることはできるだろう。
ぐるぐると考えを巡らせ、最終的に"掲示板外"は可能性として低い、と判断する。ブロックや掛りなどのマイナス要素はあるが、それを補うレース運びにしてしまえば解決だ、とも。
論より証拠。ゲートインするその瞬間にも、マヤノトップガンは思考を巡らせていた。考えをどう形にするか――トレーナーに捧げる勝利について……。
空路へのテイクオフは間近に迫り――やがて、開かれた。
―――
やはりと言うべきか、滑り出しはあまりよくなかった。スタミナが持っていかれる感覚がマヤノトップガンを襲う――が、ある程度想定したところだ。
ブロックされるよりもはるかにマシだ――と考えていると、中盤に差し掛かりブロックが苛烈になる。パワーは不足している、逃れることはできない。
だが、マヤノトップガン走っている。いくらレースのエキスパートであったとしても、意志を持って動いている以上は必ずほころびがあることを。
――そうだ。あの時、天皇賞の時のナリタブライアンもそうだった。
あの走りは完璧だったと誰もが言う。だが、マヤノトップガンはしっかりと観察し、そして"理解した"。ナリタブライアンの走りも詰め切れておらず、ほころび――勝利への空路がまだまだ広がっていることに。
それを"理解"してしまえば、それを活かすだけだ。
第四コーナーを回って最終直線に至るとき。コーナーという姿勢制御に意識が向く瞬間に、大きなほころびが生まれた。それを穿つように――マヤノトップガンは飛び出す!
一着にはなれないかもしれない。でも、それでも――トレーナーには出来る限りの勝利を――!
一心で駆け抜けるターフは、無限にも等しい時間を感じさせる。弾ける汗。弾む息。そして――軽やかな心。
(勝つんだ)
空へ至る末脚が彼女を運んだのは――掲示板という、勝利へ至る航路だった。
―――
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